個人事業主は開業届が必要?開業届を提出するメリットについて解説
最近では働き方の一つとして、個人事業主として働く人も増えてきました。個人事業主には、事業を個人で営み本業としている方や、会社員をしていて副業として事業を行っている場合が存在します。
個人事業主として活動して行く上で、開業届を出すべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。ここでは、開業届を出すメリットについて詳しく解説していきます。
●個人事業主が開業届を出すメリットとは?
個人事業主として活動していくうえで、開業届を提出した場合のメリットについて見ていきましょう。
*青色申告で所得控除が受けられる
確定申告では、青色申告というものがあります。開業届を提出する際に、青色申告承認申請書を提出すれば、青色申告が可能になります。
この青色申告は、開業届を出していると「青色申告特別控除」とよばれる恩恵を受けることが可能となります。
具体的には、事業所得もしくは不動産所得を得ている場合、最大で65万円が所得金額より控除させることができます。
所得金額の控除は、控除されていない分所得としてもらっていないということと同じ意味合いとなり、所得税、住民税の税金が安くなります。
*青色申告で家族の給与を経費にできる
個人事業主で働いている方の中には、ご家族に事業のお手伝いをお願いするケースがあります。家族なので、家庭内でお金の調整を行い、手伝ってもらった分をそのまま稼いだ金額からいくらか渡すということも可能ですが、家族へ給与を支払ったと見なすことで、その金額を全額経費として扱うことができます。
経費として扱えるということは、稼いだ所得から控除が可能なので、控除された分だけ税金が安くなります。ただ注意したいのが、あまりにも家族への給与分が高額だと税務署より指導が入る場合があります。
そして、もう一つ注意すべき点は、扶養控除などの所得控除と併用ができない点です。
これらに注意することで、しっかりと節税対策が可能となります。
*社会的信用が少し高まる
開業届を提出すると、控えをもらえます。この控えによって、できることがいくつかあります。
例えば、銀行で口座を作れたり、融資を受けられたり、持続化給付金などの受け取りができたりします。
これらは、ビジネスの基礎を築くことができるのですが、言い換えれば社会的信用を手に入れているということでもあります。
法人のように登記があるわけではないですが、対外的な観点からはメリットといえます。
●まとめ
個人事業主が開業届を提出するメリットについて解説してきました。主には青色申告での節税のメリットが大きいため、事業所得や不動産所得を扱う事業を行う場合はメリットが大きいといえるでしょう。これから開業を検討している方は、知らなくて損をすることがないようしっかりと正しい知識を身につけましょう。